前庭の5~6m高さのモチノキ。
今年は実がならないなぁと眺めていたら、根元にひとつぶ赤い実が。
もしやと見上げると、葉で隠れてわかりにくかったのですが、上の方にちゃんと実がついていました。
実を一粒落として教えてくれたのかしら…
モチノキは、モッコク、モクセイと並び庭木の「三大名木」と呼ばれ、昔から庭によく植えられている人気の常緑樹です。
モチノキ(黐の木)の名は、樹皮から鳥黐(とりもち)の原料をとることに由来します。
鳥黐(とりもち)は、鳥や虫を捕らえるに使う粘着性の物質。
*現在では鳥獣保護法で鳥黐を使用した鳥の捕獲は禁止されています。
「もち」といえば、食べる「餅」を思い浮かべますが、もともと「もち」は、鳥黐のことを指していたそうです。
「黐」から派生した「餅」のほうが主流になったとのこと。
モチノキは、語呂合わせで“持ちの木”。
「財産や子孫を持つ」に通じ、縁起がよいとされています。
ところで、もうすぐクリスマスですが、クリスマス装飾の定番セイヨウヒイラギ(別名クリスマスホーリー)は、じつはヒイラギではなくモチノキの仲間。
セイヨウヒイラギの葉にはトゲがあり、ヒイラギに似ていることから名づけられました。
トゲが魔除けになり、クリスマスに飾られますが、常緑であることも魔除けになります。
トゲのないモチノキのほうがチクチクしなくてクリスマス飾りとして扱いやすいかもしれませんね。
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